赤を啜り、終焉は虚無と知る
特別企画

台本公開 アンコール1

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ギュールズ編

アリザ
「マゼンタ四将軍の一人バーガンディと言えどもギュールズ様には敵う訳がありませんでしたね。さて、この男にも死んでもらいましょうか。」

ニール
「うわぁぁぁ!」

アリザがニールに剣を突き刺そうとした時、ギュールズが止める

ギュールズ
「待て。」

アリザ
「え?」

ギュールズ
「人間。私が憎いか?あの女を殺した私が憎いか?」

ニール
「うう・・・あぁぁぁ。(恐ろしさのあまり声にならない)」

ギュールズ
「(ニールの頭を掴み)答えろ。憎いか?私を殺したいか?」

ニール
「にく・・・い。憎い!殺したい!」

ギュールズ
「なら生き延びて見せろ。そしてもう一度私の前に現れてみるがいい。」

リサージ
「ギュールズ様、何を。それではクリムゾン様の意向に・・・。」

ギュールズ
「何故私があの人間の命令を聞かねばならない。」

リサージ
「それは・・・。」

アリザ
「この作戦に於いてはクリムゾン様の意志はスカーレット様の意志。そうではありませんでしたか?」

ギュールズ
「マゼンタ王国の人間は一人も生かすな、か。奴自身が貫けるかどうかだが。これは私の趣味だ、見逃してはくれないか。」

アリザ
「趣味、ですか?」

ギュールズ
「命のやり取りを味わう。それだけがバンパイアになってからの私の楽しみだ。」

アリザ
「しかし、こんな男がギュールズ様を満足させるとは思えませんが。」

ギュールズ
「憎しみは人間を強くする。何よりもだ。アリザ王女、あなたが良く分かっている事ではありませんか。」

アリザ
「・・・分かりました。所詮羽虫が一匹生き残ろうとどうでもいいこと。それよりもそろそろスカーレット様がいらっしゃる頃、出迎えに行きましょう。」

アリザ、リサージ、ギュールズ去る
ニールその場にうずくまり、嗚咽を繰り返す

暗転

   

Cast : ニール ギュールズ アリザ リサージ